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:ところで、このロボットを研究室の外で走らせられるようになるには何年くらいかかるんでしょうか?
◆ :研究を始めた当初、とりあえず10年という目標は立てていたんですけれども、これまでに6、7年くらいやって、ようやく制御できるところまできましたね。制御に関してはOKです。ただ、それ以外のアクチュエーター、センサー、そういったものがまだ市販されていない。
◇ :それがでてくれば、十分考えられると?
◆ :現状でもおそらく作れると思うんです。ただし、すべて特注でお金がかかる。難しい話だけれども、とりあえず、はやく作れといわれれば、それに比例してお金もかかると思う。しかも、僕一人でできる仕事ではないと思っているので、設計も4~5名のスタッフに手伝ってもらって、実際の製作はいろいろ専門のところにお願いしなきゃならないでしょうね。
◇: 2足で走行させるのと、4足で走行させるのとではどっちが複雑?
◆ :4足の場合はやっぱり、倒れない分、倒れる限度っていうのがゆるいですよね。2足のほうが実はバランス制御が難しい。
◇:不整地なんかはどうですか?
◆ :不整地歩行・走行に関しては、いろんな研究を研究者の方がやっていると思うんですけれども、僕は、どのくらい高速で走破できるかというのを目標にしてます。今でもちょっとした凸凹だったら問題ないと思っていますが、大きな障害物があって、それを飛び越えなきゃいけないとかってなると、やっぱりパワーの問題や、周りの環境を認識する目のカメラのセンサーや認識装置が高速にならない限り無理だと思っています。
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